『エーゲ海のねこ シエスタの町から』エピソード・8

まとまった数の写真を見せるときには、なにかしらの流れを作った方がスマートだ。
写真展でも写真集でも、作品はでたらめに並べられているわけではない。
どんな流れにするかは作家の考えそれぞれだけれど...
みんな熟考されての結果である。
『エーゲ海のねこ』も、どのようにしようかといろいろ考えたのだけれど...
単純に、朝から夕暮れという時間の流れに従ってみた。
シエスタの町で暮らすネコたちの一日を追う...という構成だ。
私から予め200カットくらい用意しておいて、そこから出版社と編集プロダクションの編集さん、デザイナーさんの4人で使うものを選んだ。
会議室のテーブルをいくつもくっつけて、その上に全カットのプリントをばらまき、流れを考えながらひとつずつ並べてゆく。
至極、原始的なやり方だ。
その一点だけを見ると誰もが良いと思うカットも、いざ「流れ」の中に埋め込むとなると、どうしても外さざるを得なかったり...
あるいは、その全く逆のパターンもあったり...。
「あーでもない、こーでもない...」と夜遅くまで作業をして選ばれたものが、コレクションに載った100数点の作品だ。
終わった頃には、みんなもうグッタリ。
地味な作業だけど、結構アタマを使うので疲労困憊だ。
テーブルの上に並んだネコたちの寝顔が、羨ましく思えたのを憶えている。
さて、今回選ばれなかった作品たち。
いずれ作品展などでご紹介しようと思う。
それまで、暫しシエスタということで...。
Photo:
羨ましいほどに穏やかな寝顔...
コチラもつい頬がゆるんでしまう
ネコ...に限らず、その寝顔には癒される
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ASUHA-明日葉- ファースト・コレクション(写真集)
『エーゲ海のねこ シエスタの町から』
PHP研究所 刊
定価:1350円(税込:1458円)


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