『エーゲ海のねこ シエスタの町から』エピソード・1(前編)

コレクション(写真集)『エーゲ海のねこ シエスタの町から』を送り出して、そろそろ1年になる。
この『エーゲ海のねこ~』では、ほとんど文章を入れなかった。
ゆったり・まったり・のんびり…としたシエスタの町の雰囲気を、私の拙い文で壊したくなかったのと...
読者の皆さんそれぞれのイメージで創りあげていただきたかったからだ。
実際にご覧いただいた皆さんにとって、果たしてそれが良かったのかどうかはわからない。
ひょっとしたら、物足りなく感じられた方もいらっしゃるかも。
ただそれでも私は、やはりあの形にして良かった...と思っている。
ところで...
作品展などにお越しいただいた方には、作品についてのエピソードなどをお話しする機会があったけれど、それ以外の多くの方には残念ながらそれができなかった。
なので、発売から1年を経たところで今更ながらではあるけれど、その辺りを少しずつ触れてみたいと思う。
初回なので、先ずは表紙から。
実は当初案はこのカットではなく、全く違うものだった。
本の表紙のデザインというのはとても重要で、それが写真集ならなおさらのことだ。
いくつか候補を用意はしたけれど、心の中では初めてシエスタの町を訪れた時に撮った一枚で既に決まっていた。
ページ構成が決まって、試し刷りの行程に入ろうかという段階だったと思う。
「タイトルが『エーゲ海のねこ』なので、表紙は背景に青い海が広がるものに変更したいのですが...」
出版社の提言のとおり、当初のカットには海は写っているものの青くはなかった。
そもそもそのタイトルも、私の希望はウェブサイトやブログと同じ『In the town of SIESTA -シエスタの町で-』だった。
内容もネコだけではなく、イヌや人々、花や木、空に海…、そんなシエスタの町で出逢った魅力的なものを散りばめた、宝箱のようなものを考えていた。
けれども、諸々の大人の事情によって、結局ネコにスポットを当てたものに決まった。
結果、タイトルは当初案から二転三転した末に、とてもシンプルでストレートなものに落ち着いた。
そんなこんなで、私が思い描いていた表紙のカットはお蔵入りとなり...
代わりにこの『ヒモパンちゃん』がカバーを飾ることになった。
ヒモパンちゃん?...(続く)
エーゲ海から爽やかな風が吹いてくる
私のお気に入りの場所
どうやらネコにとっても心地よいらしい
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
ASUHA-明日葉- ファースト・コレクション(写真集)
『エーゲ海のねこ シエスタの町から』
PHP研究所 刊
定価:1350円(税込:1458円)


スポンサーサイト